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「私自身、2回目の宇宙飛行(00年)の際、地球は一つの生命体で意思を持っているのではないかと感じた。宇宙船にいる自分はその細胞の一つで、40億年つながってきた地球生命の情報を包含している。そう考えると、自分がどうしようもなく宇宙に駆り立てられた原動力が分かった気がしました」
その直感は、現時点では「科学的に荒唐無稽(こうとうむけい)」。それでも環境破壊が進み、生物多様性が脅かされている現状への危機感から、筆を執らずにいられなかった。例えば登場人物が泣く場面でも、「涙を流す」といった紋切り型は使えない。そこは重力のない空間だから。表現に苦心しつつ、モマらが火星へ降り立ったことで変わっていく人々の意識を描いた。地球と一体の存在と自覚した人類は、温暖化の問題にも真剣に取り組み始める。
「温暖化は2世代後には“犠牲”が出るほど深刻な問題。スペースシャトルのクルーは、全員がギリギリまで能力を出し合う。地球全体で本気を出せば、いろんなことが変わると思っています」<
"— 今週の本棚・本と人:『モマの火星探検記』 著者・毛利衛さん - 毎日jp(毎日新聞)